いよいよ、ここからは実践編としてSecond seasonに入ります。これまで筆者は自分自身でも起業したり、企業買収したり、合弁企業を設立したり自分自身の会社の売却までを経験してきました。 「事業計画書の作り方」という情報は山のようにありますがその多くは税理士であったり、専門のコンサルタントであったりの情報です。これらはもちろん素晴らしい情報です!しかし資金調達の視点から見た実戦でのアプローチでの情報が少ないので、これまでの経験に基づいて「資金調達に成功する事業計画書」について書きたいと思います。まず、独立や開業、もしくは法人の設立をするときに資金の集め方で一番大切な事は何でしょうか?それは、始めようとする「事業の見える化」となります。要は今はまだ存在しないあなたの事業を誰にでも理解できるように「見て」「わかる」ようにする事です。決して難しい事ではないので気軽に受け止めて進めましょう。独立や開業、もしくは法人の設立などを志しているならば、あなたの事業への思いは強く、事業に対するアイデアや情熱は人並み以上に強いのではないでしょうか。しかし、そこにロジックがなければ情熱だけで人と金を集める事はできません。持続可能な事業を生み出すこともできないでしょう。なぜなら、あなたの始めようとする事業やサービスは世間に知られていません。そのような状態ではあなたの事業に対して誰も未知数です。そんなところに誰もお金を出してくれないのは分かっていただけると思います。未知数の事業に対して資金を集めるという事はその事業を、その「内容」や「その形態」「あらゆる数値」などとにかく外へ向けて発信することが必要です。これは資金の話だけで止まりません。これから取引してくれる顧客や業者、また、一緒に働いてくれる人材など、あなたの事業に関わってくれるヒトやモノ全てに対して説明責任があるということです。これらの事が、あなたの事業を説明する。つまり「事業の見える化」ということになります。この「事業の見える化」ですが計画段階では当然、ただの計画です。とはいえ、この計画ですらいい加減なものなら、あなたの事業を評価してくれる人はいないでしょう。まずはきちんとしたロジックに基づいて計画を立てる事が必要です。とはいえ、この計画を見せるのは百戦錬磨の金融機関であったり、取引先だったりするのです。だからこそ、本書で、「お金を出したくなる事業計画の作り方」をご紹介していきたいと思います。第1章 どうやってお金を集めるの? 第1話 資金調達のオキテ 第2話 自己資本と他人資本の組み合わせ方 第3話 資本を集める事による影響を考えよう 第4話 あなたの会社に出資してくれる人を想定しよう 第5話 株主になって得する事、損をする事 第6話 他人から資本を借り入れるという事 第7話 出資を集めるために必要な4つの計画書 第8話 出資を集めるために必要な4つの計画書の具体的な進め方第2章 実践編 第1話 事業計画書の作り方の実際 第2話 事業計画書の導入部分を作ろう! 第3話 事業計画書の概要と構想を書こう! 第4話 顧客のセグメント化と開業時の資金計画 第5話 事業の将来的な展望 第6話 開業時資金計画書を作成する方法 第7話 借入額が到底無理な金額になってしまったら?第3章 収支計画の実務 第1話 収支計画書を作る方法 第2話 それでは収支計画表を作りましょう! 第3話 1年間の販売費及び一般管理費を決める(固定費編) 第4話 1年間の販売費及び一般管理費を決める(変動費編) 第5話 それでは実際の収支計画表を公開! 第6話 2年目以降の収支計画書も作ろう! 第7話 その数字の根拠はなんですか? 第8話 それでは最後に資金繰計画書を作ってみましょう! 第9話 資金繰計画書(開業目2ヶ月目以降)あとがき 利益を出し続けるためにやる2つのこと。